虚2022/11/22
あまりにも書くことがないので、
なかった日の日記を書きます。
今後はタイトルの頭に「虚」と書いてある記事は
何が書いてあろうと全てなかったことですので
よろしくお願いします。
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魚屋の朝は早い。
競のため今日も午前2時に起きる。
競が終わって6時に店に戻った。
今日はあまり収穫がなかった。
こんな日は商売にも身が入らない。
仕入れは散々だったが、客入りはそこそこだった。
少し前までは店を畳もうかというところまで考えたが、少しずつ客足は戻ってきている。
だが、いかんせん売り物が良くないので、
なんだか詐欺をしているような気になった。
最近よく来る野良猫も、
やった魚を不味そうに食っていた。
魚屋の主人はそんなことを考えてそうだなと
吾輩は思った。
実際、今日の魚は臭くて痩せていた。
口では吾輩を厄介だというが、いつも魚をくれる。
もう少し素直になったら、撫でさせてやらないこともないのに。
魚屋の裏手の塀を越えると、
いつもイライラしているババアが住んでいる。
吾輩が庭にいると奇声をあげながら
棒を持って追ってくる。
しばらくババアの相手をしてから
雨が降りそうなので寝床に帰った。
明日の魚は美味いといいが。